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夢と現と幻と

心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくる

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お金 貨幣のこと①

お金,貨幣のことを書いておきたい.
私の知っているところでは,昔,メソポタミアの文明で大麦の束が,物を買うためのお金として使われていたとのことである.物やサービスを受けるための普遍的な価値として,価値の保存,価値の譲渡に用いられ始めたのである.その後,大麦の束は,長期保存に向かないし,嵩張ることも有り,タカラガイや金,銀がその役割を担うようになっていく.
銀の重さの単位としてシェケルという単語が紀元前3000年頃に使われ始める.ハンムラビ法典の中には”外科医が青銅のメスを使いアウィーレム(上級市民)階層の者に外科手術をしたら銀10シェケルの謝礼を受け取ることができる”と記載されている.たぶん,ジョージ・S・クレイソンの「バビロンの大富豪」のような世界(「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか )があったものと思われる.これは,是非一読すべき書籍であると思う.実際,読んでいて面白い.

宋の時代に交子といわれる世界初の紙幣がある.これは,銅の産出が少ない四川地方で使われていた鉄銭の預かり証として始まった.モンゴル帝国では,交鈔(こうしょう)といわれる紙幣が発行されている.紙幣として安定させるために,兌換準備金としての銀の準備が行われ,交鈔の受け取りを拒否したり偽造したりすると死刑とされた.初めは発行量が制限されていたが,徐々に発行量が増加し,価値が低下し,元王朝(大元ウルス)の消失と共に紙くずになった.
元で紙幣が使用されていることを,当時ヨーロッパから訪れていたマルコポーロが東方見聞録に記載している.


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