アベノミクスがアメリカをはじめとする海外の批判により頓挫するのではないかとの意見があるが,私はアベノミクスによる経済活性化は当面続くと見ている.
理由は,しばらく日本に経済力回復の時間を与え,中国を抑えておくためである.
アメリカにとって,現在の中国は力をつけすぎ,徐々に手に負えない国になりつつある.合衆国政府としては,2番手を叩くという従来の定石どおりの対応である.合衆国の経済が悪化せず,日本が合衆国の脅威にならない程度までは,許すはずである.
欧米系の国際金融資本,多国籍企業に取って,現在の政治体制の中国からの富の収穫は徐々に効率が悪くなっているため,当面は大きな抵抗をしないのではないか,と考えている.それよりは,憲法を改正し,軍隊を持つ国に変貌しようとしている日本に,武器を売りつけるために,日本経済を少し回復させる必要があると考えているのではないだろうか.
だからといって,我々が安心することはできない.日本に武器を売りつけた後には,それを使わせ,更に売りつけることが商売だから.
さて,注目しなければならないことは,
合衆国の景気が悪くならないこと,見国景気が悪くなるようならば,ドル高を抑えようとするであろう.
長期的に,USAの軍事力世界一を維持しようと連邦政府は考えるが,ここに入り込んでいる多国籍企業にとって,大事なことは収益向上であるから,収益構造が崩れるようならば,日本への圧力が強まる.
中国の政治体制が変化し,多国籍企業にとって,本拠地とできる環境(本社が置けるほどの安定した社会)が整えば,合衆国を見捨て,中国へ宿主変更が起こりうる.しかしこれは,かなり先のことになりそうである.
よって,当面はアベノミクスは継続可能であろう.
全体的にアベノミクスがうまく行き,景気と株価が伸びるのか,疑心暗鬼であるため,少し上昇すると,反対売買で利益確保の行動が生じるが,トレンドは当面,日本株上昇であろう.