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夢と現と幻と

心に移りゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつくる

ルーズベルトへの手紙

12月8日は,70年前の日米開戦日であった.
昨今,フランクリン・ルーズベルトに対する日本人の評価はどの様なものなのだろうか.

ウィキペディア(2011年12月10日現在)から引用すると,
ルーズベルトはアメリカ政治史上で唯一4選された大統領で,民主党出身の第32代大統領(1933年 - 1945年).ソビエト連邦の独裁者ヨシフ・スターリンに対して容共的で,中国びいき.
日本に対しては日系人の強制収容を行い、「日本人の頭蓋骨は白人に比べ二千年遅れている」と周囲に語るなど日本人への人種差別的な嫌悪感を強く持っていたことでも知られ、大戦中は常に強硬な対日姿勢を取ったということだ.政権期間を通じて行われたアフリカ系アメリカ人の公民権運動に対する事実上の妨害もあったらしい.
ルーズベルト家[2]は1650年頃にオランダのハールレムからニューヨーク(当時はニュー・アムステルダム)に移住したクラース・ヴァン・ルーズベルトに始まるユダヤ系であるという.
大統領として,ルーズベルトは1941年7月21日に宣戦布告なしに中国から日本本土を爆撃する計画に署名をしている.

産経ニュースによると
【真珠湾攻撃70年】
「ルーズベルトは狂気の男」 フーバー元大統領が批判
2011.12.7 22:41 (1/2ページ)[歴史問題・昭和史]

日本軍による米ハワイ・真珠湾攻撃で、黒煙を上げる米海軍の戦艦アリゾナ(ロイター)
 【ワシントン=佐々木類】ハーバート・フーバー第31代米大統領(1874~1964年)が、日本軍が1941年12月8日、米ハワイの真珠湾を攻撃した際の大統領だったフランクリン・ルーズベルト(第32代、1882~1945年)について、「対ドイツ参戦の口実として、日本を対米戦争に追い込む陰謀を図った『狂気の男』」と批判していたことが分かった。

 米歴史家のジョージ・ナッシュ氏が、これまで非公開だったフーバーのメモなどを基に著した「FREEDOM BETRAYED(裏切られた自由)」で明らかにした。

 真珠湾攻撃に関しては、ルーズベルトが対独戦に参戦する口実を作るため、攻撃を事前に察知しながら放置。ドイツと同盟国だった日本を対米戦に引きずり込もうとした-などとする“陰謀説”が日米の研究者の間で浮かんでは消えてきたが、米大統領経験者が“陰謀説”に言及していたことが判明したのは初めて。

 ナッシュ氏の著書によると、フーバーは第33代大統領のトルーマンの指示で戦後の日本などを視察。46年に訪日し、東京で連合国軍総司令部(GHQ)のマッカーサー元帥と会談した。

2011.12.7 22:41 (2/2ページ)[歴史問題・昭和史]

日本軍による米ハワイ・真珠湾攻撃で、黒煙を上げる米海軍の戦艦アリゾナ(ロイター)
 その際、フーバーはマッカーサーに対し、日本との戦争は「対独戦に参戦する口実を欲しがっていた『狂気の男』の願望だった」と指摘。在米日本資産の凍結など41年7月の経済制裁は「対独戦に参戦するため、日本を破滅的な戦争に引きずり込もうとしたものだ」と語ったという。

 マッカーサーも、「ルーズベルトは41年夏に日本側が模索した近衛文麿首相との日米首脳会談を行い、戦争回避の努力をすべきだった」と批判していた。

 著書ではフーバーが「米国から日本への食糧供給がなければ、ナチスの強制収容所並みかそれ以下になるだろう」とマッカーサーに食糧支援の必要性を説いていたことも詳細につづられており、フーバーの対日関与の功績に光を当てるものにもなっている。

 ナッシュ氏は「この著書が、今でも米国の英雄とされているルーズベルト大統領への歴史評価を見直すきっかけになってほしい」と話している。

さて,このような情報を2011年12月に知りつつ,ルーズベルトへの手紙を見てみたい.
 

ルーズベルトに与うる書  … 市丸利之助海軍少将

日本海軍市丸海軍少将がフランクリン・ルーズベルト殿に、この手紙を送ります。

この戦いが終わるに当たって、私はあなたに一言を告げることがあります。

ペリー提督の下田入港を機として、日本が世界と国交を結ぶようになって百余年が間、日本の歩みというものは至極難儀を極め、自らが望んでいるわけでもなく日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、満州事変、支那事変と経験し、不幸なことに貴国と交戦するにまで至りました。
 
これについてあなたがたは日本の戦争に対し、或いは好戦的で残虐な国民であると、或いは黄色人種の跋扈だとか、或いは軍閥の専断によると言われますが、これはとんでもなく的外れであります。
 
あなたがたは真珠湾の不意打ちを唯一つの対日戦争に対する宣伝資料としているようですが、日本が自滅から逃れるため、このような戦争を始めるところまで追い詰めらた事情は、あなたがたが最もよく存じているところではないでしょうか。

畏れ多くも日本天皇は、皇祖皇宗建国の大みことのりに明らかであるように、養正(正義)、重暉(明智)、積慶(仁慈)を三綱とする八紘一宇という言葉で表現される国家統治計画に基づいて、地球上のあらゆる人々はその自らの分に従って『その生まれた土地においてその生を享受する』このような恒久的世界平和の確立を唯一の念願とされているに他なりません。

このことはかつて、
 
「四方の海 皆はらからと 思ふ世に など波風の 立ちさわぐらむ」
 
という明治天皇の御製に言われていることと同じであります。

これを聞き、あなたの叔父であるセオドア・ルーズベルト閣下が感嘆したことをあななたも良く知っていることでしょう。

 我々日本人にはいろいろな階級の人がおりますが、つまるところ彼らは色々な職業につきながら、この天業を助けるために生きているのです。

我々軍人もまた、戦争という生業でこの天業を広く推し進める助けをさせて頂いております。

今の我々は、あなた方の物量を誇る航空戦力や艦砲射撃に対して圧されている状況にありますが、 精神的には充実しており、士気はますます高揚し、歓喜に溢れているのです。
 
これが天業を助ける信念に燃える日本国民の共通の心理でありますが、あなたやチャーチル殿には理解できないかもしれません。

あなた方の精神的な弱さを悲しく思い、一言書かせていただきます。
 
あなた方の立ち振る舞いをみると、白人とくにアングロサクソンによって世界の利益を独り占めにしようとし、その野望の為に有色人種を奴隷としてきたではありませんか。

好計を弄して有色人種を騙すといういわゆる悪意のもとの「善政」によって彼らから考える力を奪い、無力にしてきたのです。

 近世になって日本があなた方の野望に抵抗して、有色人種とくに東洋民族としてあなた方の束縛から解放を試みましたが、 あなた方は日本の真意を少しも理解しようとはせず、ひたすら有害な存在であるとして、かつては友邦であったはずの日本人を野蛮人として、公然と日本人種の絶滅を口々にするようになったのです。

どうして神意に背くのでしょうか。

大東亜戦争により、いわゆる大東亜共栄圏が成立すれば、それぞれ各地の民族が善政を行い、 そしてあなた方がこれを破壊しなければ、全世界が恒久的平和を実現するのも決して遠くはないのです。

あなた方白人はすでに充分な繁栄を遂げているのにも満足せず、数百年来あなた方の搾取から逃れようとする哀れな人類の希望の芽を、どうして若葉のときに摘み取ってしまうのですか。

ただ単純に東洋のものを東洋に返すということに過ぎないのです。 あなた方白人はどうしてそうも貪欲で狭量なのでしょうか。

大東亜共栄圏はあなた方の存在を少しも否定しません。

むしろ、世界平和の一翼として、世界人類の安寧幸福を保障するということに日本天皇の神意があるということを理解できる雅量をあなた方に望んでいるのです。

ひるがえって欧州の情勢をみても、相互の無理解が原因で人々が闘争することがいかに悲惨であるか、痛嘆せざるを得ません。

今ここでヒトラー総統の行動についての是非を云々することは慎みますが、彼が第二次世界大戦を引き起こした原因は、一次大戦終結のとき、その開戦の責任一切を敗戦国であるドイツ一国に被せ、極端な圧迫をするあなた方の戦後処置に対する反動であることを看過できません。

あなた方がいかに善戦してヒトラー総統を倒したとしても、どうやってスターリンを首領とするソビエトと協調するつもりでしょうか。

おおよそ世界が強者の独占するものであるならば、永久に闘争を繰り返し、遂に世界人類に安寧幸福の日は来ることはないでしょう。

あなた方は今、世界制覇の野望を一応は実現しようとしております。あなた方も得意になっているのでしょう。

しかしながら、あなたの先輩であるウィルソン大統領は、そういった得意の絶頂の時に失脚したのです。

願わくば、私の言外の意を汲んでいただき、その轍を踏むことがないように。

市丸海軍少将
 
Japan On the Globe(185) 国際派日本人養成講座
 人物探訪:海軍少将・市丸利之助
 ~硫黄島よりルーズベルトへの手紙

引用終わり

 
なんと,あの時代にあって,市丸海軍少将が的確に状況を把握していたことかと,愕く.
ウィキペディアによれば,
ルーズベルト内閣のスタッフにはハリー・ホワイトなど、コミンテルンのスパイが多数存在しており、彼らがスターリンの指令で日米開戦を仕向けようとしていたことがヴェノナの解析、暗号解読で明らかになっている。
ということである.

世界情勢は,あの当時と極めて似ている,と思わざるを得ない.



 

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